金嶋昭夫会長、生まれ故郷に1000万円を寄託・児童養護施設のため基金を創設

令和4年8月24日

金嶋昭夫会長、生まれ故郷に1000万円を寄託・児童養護施設のため基金を創設

須藤茂市長をはさみ、中山公実理事長(左)と金嶋昭夫氏(右)

 金嶋観光グループ代表取締役会長・金嶋昭夫氏は令和5年8月24日、茨城県筑西市で社会福祉法人慶育会(中山公実理事長)が運営する児童養護施設「茨城育成園」に1000万円を寄託し、自身の名前を冠した「金嶋昭夫基金」を創設した。同園は基金をもとに成人を迎えた卒園者の新たな門出を祝い、一人5万円程度の奨励金を手渡すことにしている。

 金嶋会長は筑西市の前身、下館市で生まれた。父は仕事に身が入らず、酒に溺れる毎日。時には、必死に生活を下支えしている母を殴るという「DV家庭」だった。いたたまれず母は無理心中を図ろうとした。金嶋氏が小学校3年生の時だった。

 幸いにも未遂に終わったが、金嶋会長には忘れられない心の傷として残った。 「もしかしたら母を失い、私自身が養護施設に入っていたかもしれない」と。この原体験が金嶋会長を社会奉仕に駆り立ててきた。

 「茨城育成園」の創立者は中山理事長にとっては祖父にあたる李李相氏。日本の終戦から間もない1950年5月5日、「せめてご飯だけでも食べさせてあげたい」と、日本人の戦災孤児一人を引き取ったのが始まり。現在の入所者は34人を数える。こうした経緯から筑西市としても金嶋氏が基金を創設するにふさわしいと茨城育成園を推薦した。中山理事長は成人を迎えてのお祝い金は「あげたら子供たちの励みになる」と話している。

 金嶋会長は昨年、東京・新宿の児童養護施設「あけの星学園」に第1号の基金を創設したばかり。今回は第2号となったが、今後も全国へ支援の手を伸ばしていきたいと語った。